2010年4月29日木曜日

バトンリレー 石澤

『弓道バトン』二番手を担います、二年弓道部の真の良心、石澤です。
なんか一番手のロシア人が弓道部の良心とか言ってますがあまり鵜呑みにしないでください。
ネタ提供は合ってますよ(笑)
では始めます↓
1.お名前をどうぞ
石澤 寿樹 ♂ (20) 二年 英米語学科 (三竹君も英米語学科です)
2.使ってる弓は?
直心14.5kg
自分の弓を買いたいのですが、某大手ブラック企業の給料ではなかなか厳しいです。
3.今の弓の握り皮は何色?
薄赤(?)と白の・・・花柄(?)記憶が定かではありませんが、持ってるトランクスの柄に非常に似てます。
これを巻く前に自分の名前の『寿』が入った紺のやつを使っていました。先月小山に訪れたところ、緑の『寿』柄の握り皮を見つけ、購入しました。
4.その弓を使って何年くらい?
およそ7ヵ月です。去年の11月位に部費で購入したんですよ!
5.弓道歴何年?
一年です。全然ヘタれです。もっと強くなりたいです。
6.愛用弦は?
千本弦
いや、安いし長く使えて経済的なんですよ!
昨日巻き藁で練習してたら真ん中から思いっきり切れました。大会前で良かった・・・。
やっと直心Rの替弦を作れます。
7.どんな矢使ってる?
2014アルミの矢
薄いオレンジに近い黄色に茶色が混ざった感じ。派手なので一目瞭然です。
誰かが「虎のようだ」と直喩で表現してくれました。虎っぽいのは自分も最近薄々感付いていました。
8.試合矢持ってる?
最初に買った六本しか持ってないです。
しかし、未だ犠牲矢を一本も出してないです。
9.何の羽が好き?
鷲羽。羽はあんまり詳しくないですが、なんかさわり心地がよさそうな羽が欲しいです。
10.段or級持ってる?
奇跡的に取得した、初段。
11.皆中何回ある?
正確には覚えてないですが7回位です。試合で皆中出した覚えはあります。
最近皆中してないなあ・・・。
12.好きなポジションは?
大前。しかし最近不調のため降板しました。
13.弓具は何処行ってる?
小山弓具様。小山以外も訪ねてみたいです。
14.坐射と立射、どっちが好き?
我が部は立射しかできません。しかし、歪みない動作で坐射をしてみたいです。
15.射型で悩みはある?
ありすぎて困ります。肩を下ろすこと、弓手先行ができていないこと、伸び合いが足りないこと、大きく引くこと、昨日鏡の前で巻き藁練習して気づいたのですが、矢先が大分下に向いてました。引く力が弱いです。
16.憧れの人いる?
石渡先生、OB 横山さん、花沢さん。
17.どんな人?
射技はもちろんのこと、物事の考え方など、憧れる部分がたくさんある方々です。やはり年上の人はすごいと思います。
18.今の目標は?
半矢を安定して出すこと
19.最高何射したことある?
ワ☆カ☆ラ☆ン
20.何中だった?
19を見よ!
21.フレンドで弓道関係は何人中何人?
ネット上を含めると・・・ワ☆カ☆ラ☆ン
22.その内女子と男子が何人づつ?
質問の意図よくわかりません。
23.練習時間何時間?
週3回の練習×3時間程度。
24.自主練は何時間する?
時間と体力があるかぎり死ぬまでやります。※死ぬまでは嘘です、ごめんなさい
25.部員何人?
現役は16人と言われています。
26.矢筒は何色?
白、絵具では重要だが、クーピー界においては悲しくなるくらい要らない、あの白。
27.弦巻き何色?
部室にあった黄色の『カルロス』と書いてあるやつ。
28.正面?斜面?
正面打ち起こしです。むしろ部員が全員そうです。
29.試合時の上衣の色は?
白。肩って出したら反則なのかなあ。
ここまで読んでくれてありがとうございました!!
自分は経験が浅いのであまり深いことが書けなくてごめんなさい。
次の部員のバトンにご期待ください。
前回はロシア語でしたね。今回はイタリア語で。
Arrivederci !

バトンリレー 三竹

Здравствуйте!
『弓道バトン』というものをウェブ上に発見しましたのでここで各部員にやっていってもらうかと思います。
一番手は神田弓道部の少ない良心であり、(ある意味では)ネタ担当でもある2年三竹がやっていこうかと思います。
1.お名前をどうぞ
三竹 壮
2.使ってる弓は?
直心16kg
だれか小山さんの清雅について教えてください。
3.今の弓の握り皮は何色?
ノーマルな青色、柄は好きじゃないので
4.その弓を使って何年くらい?
ただいま7ヶ月
5.弓道歴何年?
始めてから1年経ちました。
まだまだ未熟です。
6.愛用弦は?
直心R
替弦は直心
どっちもいい弦だと思います。
7.どんな矢使ってる?
2014なアルミの矢
2種類あるけどどっちも羽が・・・・・
8.試合矢持ってる?
射形と調子で変えます。
9.何の羽が好き?
ずばり鷲羽が欲しいです。
実用性を無視するなら梟の矢に興味があります。
10.段or級持ってる?
へっぽこ初段
11.皆中何回ある?
4回。
12.好きなポジションは?
弐的~落前
前後に人いると安心する。
13.弓具は何処行ってる?
小山弓具さんにはお世話になっています。
14.坐射と立射、どっちが好き?
環境が環境なので立射としかいえません。
15.射型で悩みはある?
肩を下ろす、弓手を伸ばしきる。中て気を無くす。
16.憧れの人いる?
神田弓道部OBであるよこやまさんとはなざわさんの射にあこがれます。
17.どんな人?
尊敬できる方々です。弓道においても、実生活においても。
18.今の目標は?
3中アベレージ
19.最高何射したことある?
カウントしたことないなぁ。
20.何中だった?
上記参照せよ
21.フレンドで弓道関係は何人中何人?
no money no friends
22.その内女子と男子が何人づつ?
寝起きでよく読めません、ごめんなさい。
23.練習時間何時間?
週3回の練習×3時間程度。
24.自主練は何時間する?
余裕があるならばいくらでもやります。
25.部員何人?
あ~~~17人くらい?
26.矢筒は何色?
黄土色じみた名状しがたき色をしております。
27.弦巻き何色?
納射会の賞品でゲットした和紙の弦巻き。
28.正面?斜面?
正面打ち起こしです。むしろ部員が全員そうです。
29.試合時の上衣の色は?
白、いたってノーマルなもの。年中半袖でございます。
とまぁこんな感じで神田弓道部にて弓道やってます。以降他部員のバトンにご期待ください。
後日はあまり知られていないだろうMULCのカフェにでもついて書こうと思います。
また今度お会いしましょう。
До свидания.!!

2010年4月26日月曜日

的を貼りましょう 2

「的を貼りましょう 1」からお読みください。


前回、下準備まで説明しました。
いよいよ貼る作業に移りましょう。

●帯を巻く
用意した120cm×7cmの帯を的枠に巻いていきます。
これは糊を使いません。ただの水に浸した帯を巻いてゆきます。
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ぼろになった的紙を破るときに的紙の端っこがくっついたままできれいに剥がれないという経験をしたことがありませんか? あれは不快なものです。
それを防ぐために、こうして水だけの帯をあらかじめ巻いておきます。

日本全国、他にもこの方法を採用している学校はあると思いますが、もし初耳であれば一度騙されたと思って試してみてください。
ペリペリと気持ちよく剥がれていくさまは病みつきになります。
「水だけで巻いてうまくくっつくの?」という質問を受けますが、そのあと上から糊を使って紙を貼ってゆくと大丈夫です。

尺二寸の的枠であれば、直径36cm×3.14で最低113cmの長さの帯が必要です。
もし新聞紙で作るのであれば、新聞紙の見開きは81cmなので横幅いっぱいに使っても足りません。
その場合は二枚の帯を重ねて貼るといい感じです。


●下紙を貼る
用意しておいた下紙に糊を塗って的枠に貼ってゆきます。
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糊は全面に均一にムラなく塗ること。特に端っこの塗りが甘いとそこから剥がれてくるので念入りに。
あまり厚く塗ると乾いた時に紙にシワが寄ります。

角度を変えて一枚づつ重ねてゆきます。
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このとき、空気が入りやすいのですが、これが仕上がりに重大な影響を及ぼします。
極力空気が入り込まぬよう、紙自体の重さを利用して丁寧に貼ってゆきます。
和紙は丈夫なので、左右から強めにピンと張っても破れません。
下紙の段階で失敗するとあとで取り繕うことは極めて難しいので慎重に。

四枚の下紙を貼り終えたところ。
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上手に貼られた下紙は、四枚が一枚になったかのごとく一体化しています。

●的紙を貼る
さぁ、いよいよ最終段階です。
まずは的紙の裏全体にムラ無く糊を塗ります。
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※ポイント!
この時、作業台に下紙を塗った際の糊が残っていると的紙のオモテ面を汚してしまうので、必ず作業前に台を雑巾で拭いておくこと。

天地左右にズレがないようにしっかりとあわせる。
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※ポイント!
的枠自体が歪んでいると絶対に上手く貼ることはできない。
練習用の的と試合用の的は分けておき、試合の時には歪みや破損のない的枠を使うこと。

空気を抜きながら丁寧に貼る。
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最後の仕上げ
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掌に糊を浸し端の部分を押さえてゆく。
どんなに丁寧に貼っても糊のうまくついていないところはあるので、この作業を抜くとあとでそこからはがれてきてしまう。
「手がベタつくのは嫌だな」とは言わないこと!最後の最後まで精をこめて貼った的は頬ずりしたくなるほどかわいいものです。

●感想
貼った的は立てて乾燥させる。
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糊は「ちょっと薄いかな?」と思うくらいの濃さに調整するのがコツ。
濃すぎると乾燥したときにゴワゴワになりやすいようです。

的貼りの技術は実はかなり奥が深いです。
同じ糊、同じ的枠を使っても人によって出来上がりは大きく違います。
上手い人が貼った的は本当に惚れ惚れするような美しさで、もちろん的中音も心地よい。
「あの人の的は凄い」と尊敬されるようになりたいですね。

的を貼りましょう 1

諸葛孔明は言った。
「弓道部員たるもの、すべからく的を美しく貼るべし」と。
というわけで、我が校の的貼りの流儀をご紹介します。
新入生諸君には熟読して一日も早く的貼り仮免許を取得してほしい。

●用意するもの
・的枠
・的紙
・下紙
・糊セット(糊・タッパー・ハケ)
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※ポイント!
的枠はタワシで水洗いし、前の的紙の残りや土をよく落としておきましょう。

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糊は、ところによっては小麦粉を鍋で煮て作る道場などもあります。
筆者の高校がそうでした。しかしあれは臭いんだ・・
ただでも臭いのに、夏場に道場に放置したりすると被害は甚大。
あまりにデンジャーなため当部では小麦粉禁止。弓具店で売っている糊をぬるま湯で溶いて使用します。
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●下紙つくり
的紙の下に貼る紙は色々な流儀があります。
多くの道場では新聞紙を使うでしょう。(かつては当部もそうでした)
クラフト紙(茶紙)やビニール的を使うところもあります。
ちなみに筆者個人の感想ではビニール的は苦手(嫌い)です。
的中音が破裂音で下品であると思うこと、ボロボロになっても使い続けるので美しくないことが理由です。
部活としてもお勧めはしません。
ビニール的はガムテープで貼るので的貼りの技術を磨くことができず、他の道場に行った時に恥ずかしい思いをするからです。

現在の当部では下紙には和紙(障子紙)を使用します。
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もちろんコストはかかりますが、丈夫なため新聞紙と比べて格段に綺麗に貼ることができます。
的中音も上品で、一度和紙を使うと新聞紙には戻れません。

まず、和紙を使って長さ120cm×幅7cmの帯を作ります。
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この帯が当部の的貼りの最大の特徴です。
余りにも重要なため、帯を切るため専用に120cm×7cmの木をホームセンターで買いました。
この木をあてて沿って切れば帯ができるという仕組みです。
(一般的な障子紙のロールは28cm幅なので、一度に4本の帯を作ることができます)
使い方については後ほど的貼りの実際段階で説明します。

次に、下紙として長さ45cmの紙を切り出します。
的枠は直径36cmなので、左右の糊しろとして4.5cmづつ(45-36÷2)を使う計算です。
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これも45cmの長さのベニヤ板を切り出し専用にホームセンターで買いました。
板をあててカッターを使えば一発で下紙がつくれます。

的ひとつあたり4枚が標準。
実際には3枚でも5枚でもいいんですけどね。なんとなく4枚に落ち着いています。


すみません。準備段階で長くなってしまいました。
実際の作業は次回に続きます。

2010年4月22日木曜日

初心者のための練習案内 2

未読の方は「初心者のための練習案内 1」からお読みください。

前回ゴム弓練習まで進みました。
今日は、いよいよ本物の弓を使う練習に移ります。

・素引き(すびき)
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矢を番えずに直接に手で弦を持ち弓を引きます。

この練習は射法八節を身につけるためのものです。
「徒手とゴム弓でさんざん八節の練習はしてきたから大丈夫」と思いますか?
いやいや、それが実際に弓をもってやってみるとなかなかうまくはいかないのです。

最初は初心者用のごく弱い弓を使って練習するのですが、それでさえ強く感じるはずです。
もちろん筋力も要因ではありますが、それだけではありません。
屈強なラグビー部員や柔道部員が来たとしても女子用の弓でさえまともに引くことはできないでしょう。
それは技術がないからです。
素引きでは力でなく技で弓を引くための基礎を身につけるのです。

たとえば「手の内」といって弓を左手で握る技術はこの段階で十分に練習してください。
週に三回の練習として、2週間程度は素引きに費やします。
素引きに十分慣れる頃には5月の半ばくらいになっているでしょうか。

さて、いよいよ次は矢を番えて引く練習ですので、ここで弓具店へ行って「ゆがけ」を買いましょう。
初めて自分の道具を持つことになりますね、期待が高まります。


・巻藁前(まきわらまえ)
矢を番えて練習すると言ってもいきなり的に向かっては引けません。
最初は「巻藁」といって藁を固めたもので練習します。
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ここに来て、初めて弓道の難しさを知ることになると思います。
今まで徒手やゴム弓や素引きで身につけてきたはずのことがまったくできなくなってしまう。
それほどに矢を番えて引き放つということは難しいものです。

最初は怖いかも知れません。それが当たり前です。
バンバン中る先輩も最初はみんなそうだったのです。
基礎を繰り返し練習すれば必ず引けるようになります。

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巻藁には十分な時間をかけましょう。
目安としては一ヶ月ほどですが、上達の具合によって短くもなり長くもなります。
仮に他の人より時間がかかっても落ち込んだりする必要はまったくありません。
この段階でのほんのわずかの遅れなど長い目で見れば差はないも同じです。

巻藁は初心者専用の練習というわけではありません。
すべての弓道家は生涯巻藁から離れず己の射型を確かめます。
それほどまでに重要なものなのです。


さて、次回はいよいよ「的前」です。
この時のために今まで練習してきたと言って過言ではありません。

2010年4月21日水曜日

三種の神器


我が部室に三種の神器がある。

一、電気ケトル
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水を入れてスイッチを押すだけでお湯が沸く。
すごくない? 二十一世紀が来るとはこういうことか。
 弓に巻く籐を柔らかくしたり、的貼りの糊をとくために湯を沸かすのが本来の用途。

もちろん、お茶は常備している。
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アールグレイに桜の花びらを浮かべてみた。風流。


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時にはカップラーメンが部員の命をつなぐこともある。
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二、電気ストーブ
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部室はコンクリートブロックの壁で断熱材などが一切はいっていないため冬は極めて寒い。
寝たら最期というくらいに寒い。
それでもストーブなら・・ ストーブならきっと何とかしてくれる・・!
ということで秋から冬にかけては欠かせない一品。
前にいると暖かい。近づきすぎると服が焦げるので要注意。

このストーブは昔の部員が寄贈したもので十年以上ここにいる。
かなり古い。壇ノ浦合戦の際に安徳天皇とともに海に沈んだものをその部員が引き揚げたという。


三、電気テレビ
ビデオデッキ付きテレビ
アンテナはつながっていないのでテレビ番組を見ることはできない。
日本選手権のビデオを見たり、自分の射を撮影したビデオを見たりして弓道の研究をする。
たまに、たまに違うものが映ってたりするけれど、それは研究の合間の息抜きなのです。
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ほんとです! 「八連鎖以下は連鎖とは呼ばない」とか言いません!
ばよえーん

2010年4月20日火曜日

初心者のための練習案内 1

4月も半ばになり、我が部でも何人かの新入部員をお迎えしています。
もちろん「授業が落ち着いてから部活のこと考えよう」という人もいるでしょう。
GWが明けてから、あるいは6月くらいから入ってくる部員もけっこういます。それでも全然遅くありません。

今日は迷える子羊たちのために、初心者がどんな練習をするのかを紹介します。
「弓道って難しそう」とお思いのあなた! 誰でも最初は初心者なのです。怖れることはありません。


・徒手練習
弓道には「射法八節(しゃほうはっせつ)」といって、弓射を八つの動作に分解して教える型があります。
最初はこの八節を覚えることから始めましょう。

まずは、手に何も持たずに型を繰り返し練習します。
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この段階では八節の名称や弓道の用語を覚えることも大事な学習です。
たとえば、射法八節に「足踏み(あしぶみ)」といって、足を身長の半分ほど踏み開く動作があります。
ここでその名称を覚えておかないと、後になって困りますよ。
「そこでもう一度足踏みしてみて」と言われて、その場で行進を始めるという笑い話を作ったりします。


・ゴム弓
徒手練習で八節の動作を覚えたら、ゴム弓という練習に移ります。
これは弓を模した握りにゴムが張ってあり、実際の筋肉の使い方を学ぶことができる優れものです。
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この練習は八節の再確認と筋肉の使い方、「離れ(はなれ)」の感覚をつかむことが眼目です。
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週に三回の練習として、2~3週間は徒手練習とゴム弓に費やします。
ここで基本となる八節をしっかりと覚えてください。


どんなスポーツももそうだと思いますが、最初に基礎をきちんとしておくと後の上達が速いのです。
さて、この頃になると、早く弓を持ってみたいなぁとウズウズしていることでしょう。
ゴム弓練習を数回こなしたあとは、いよいよ本物の弓を使う練習(素引き)も始まります。


次回はその「素引き」と「巻藁」をご紹介します。
一気に弓と矢を使って射る練習まで進みますので心の準備をお忘れなく。

2010年4月14日水曜日

初心者のための弓道具購入案内 3

「初心者のための弓道具購入案内 1」
「初心者のための弓道具購入案内 2」
もあわせてお読みください。


シリーズ第三弾です。
お金のかかる話ばかりですみません。
基本として購入する道具については今回が最終回です。


・矢筒(やづつ)
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矢は使わないときは矢筒にしまいます。
これは必要なものなので矢を買う時に一緒に揃えましょう。

学生はレザー製のショルダー型(写真左)が安価で丈夫で持ち運びにも便利です。
3,000円~3,500円
写真中央はFRP製で21,000円
写真右は籐製で30,000円~

さらに高級品になると桐、桜皮、黒檀など様々な素材のものがあります。
趣味の世界ですので中には何十万円という矢筒も・・ 大学生には無縁ですね。

そうはいってもレザー製矢筒にも趣味を発揮するチャンスはあります。
カラーバリエーションは何種類もあるので気に入ったものを選びましょう。
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キーホルダーをつけてオリジナリティーを主張するのもよくある方法です。

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これは三十三間堂のお守り。
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・弦巻(つるまき)
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試合や審査の途中で弦が切れたらどうするの?
そんな時は慌てずに予備の弦に張り替えます。
その替弦(かえづる)を持ち歩くための道具が弦巻です。
これがないといざという時にとっても困ります。ぜひ揃えましょう。

プラスチック製(写真左)なら約600円。
かわいらしい和紙製(写真中央)や、ちょっと高級な籐製(写真右)などもあります。
和紙製は1,500円弱。籐製は1,500~3,000円というところです。

好みのものを買うのがいちばんです。愛着がわきますしね。
CD一枚分と思えば和紙製や籐製も手が出るでしょ?
中には何万円もするような籐の高級品もありますがそれは趣味の世界です。


・ギリ粉入れ
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絶対に必要なものというわけではありません。
通常は部の備品として用意しているギリ粉入れで用は足ります。
しかし、ひとりで稽古や審査に行く時などは一個持っていると重宝します。

プラスチック製(写真左)の安価なもので約500円。
水牛角製(写真右)で約1,500~3,000円。

工芸的な品も色々とあって選ぶ楽しみがあります。
バイトして余裕があれば、というところですね。
ギリ粉入れを弦巻に提げて持ち歩くと弓道家っぽくなります。
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いかがでしたでしょうか?
ご紹介したとおり、弓道の道具は普及品から高級品まで揃っているのが特徴です。
もちろん普及品だからといって実用に問題はありません。
一方で、趣味的な高級品はやっぱり憧れとして存在します。
弓具店に行くとたくさん高級品が並んでいて「いつかは買いたいなぁ」と夢を見るのです。
機会がありましたらそういう趣味の品もご紹介していきたいと思います。

大会うらばなし

どうも、日誌に続き登場の菅野です。少数派の女子のうちの1人です(笑)
今回は先日の結果報告のおまけ、ってことで、裏話を少々!裏でもないですが。(笑)
いつものような面白い話ではないですけど、雰囲気だけでもみなさんに伝わればうれしいです。
朝9時に埼玉・草加市の松原団地駅に集合です。私たちはスーツでしたが、袴の集団もいましたよ。
獨協大学さん、すごく広いです。グラウンドもまた広くてすごくきれいでした。そして散り始めた桜が私たちを迎えてくれます。
控室に入って着替えて、開会式へ。
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試合前はみんなリラックスムード。談笑中。
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時間になりました。いざ出陣!あれ、鶴見くん(2年)、眠い?(笑)
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弓を引く姿は、男女かかわらずカッコよく見えるものです。私も高校弓道部入部のきっかけも、そうでした。
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本当は的側から写真を撮りたかったんですけどね。
桜が散っていく中で弓を引く様は、きっといい1枚になっただろうなあ・・・
試合が全て終わって、元のスーツに着替えて、みんなで駅まで戻って、解散!
1日お疲れさま。
試合はすごく緊張します。でも、そんなことも忘れるぐらいの集中力がつけばきっと大丈夫!
自分の射に自信がつけば、緊張しないのかも・・・。
残りの大学・弓道生活で、もっと極めていけたらいいなと思います。
18日は女子個人戦です!実は私が出場選手なんです。今週はいっぱい練習しなくっちゃ!
ではでは、またいつか。
3年 かんのでした。

2010年4月13日火曜日

初心者のための弓道具購入案内 2

「初心者のための弓道具購入案内 1」もあわせてお読みください。


前回、弓・矢・ゆがけ・弓道着の購入について説明しました。
今回は消耗品の紹介をします。


・弦
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弦は消耗品です。
素材は色々ありまして、現在の主流はケブラーというアラミド(合成繊維)です。
他にもファストフライト、ザイロン、テクノーラなどの合成繊維弦があります。

日本古来の弦は麻が原料です。竹の弓に麻の弦をかけて引くと、実によい発射音(弦音)がします。
しかし、これは学生にはあまり用がないですね。理由は価格。
麻弦は一本1,000円~2,000円という値段。だいたい300射ほどで切れます。一回の練習で40射するとして、えーと・・8回しかもちません。週に三回練習したらひと月に3,000円以上の弦代になってしまいます。

合成繊維の弦は一本350円~。高級品でも800円くらい。
麻弦と比べるとかなり長持ちです。

これは部の備品として用意していますので、個人で購入する必要はありません。
ただし、趣味として個人で買う部員もいます。
材質や製法によって感覚や性能が違うのです。
色々と試してお気に入りの弦を見つけるのも楽しいものです。


・握り革
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読んで字のごとく、弓を握る部分に巻く革です。
主に鹿皮製。牛革などもあります。
長く使っていると汚れたり破れたりしてくるのでそうなったら交換しましょう。
握り革を上手に巻けるようになることは弓道家の嗜みのひとつです。
一枚350円~600円くらい。部の備品として用意してあります。

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色の種類や柄物など弓具店に行くと目移りするくらい多くの種類があります。
握り革は個人の好みを発揮するチャンスなので、好きなものを自分で買うのもよいでしょう。
弓具店に立ち寄って何も買わないで店を出るのってなんか気が引けますよね。
そういう時に魔除けとして買うのに手頃な値段なので、気がつくと手元に何枚もたまっていたりするのです。


・ギリ粉
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ゆがけの親指につけて滑り止めにする粉です。(写真がわかりにくかったらゴメンナサイ)
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松ヤニを熱して油分を抜いたものです。
ゆがけにつけてこすると「ギリギリ」と音がします。だからギリ粉。
たっぷり入って100円。高級品でも300円。部の備品です。


・的
消耗品というのとはちょっと違いますけど、中れば穴があくからここで紹介します。
的枠はひとつ1,500円くらい。杉や檜の木でできています。
だんだんボロボロになってくるので、定期的に新しい的枠を買いますが、もちろん部の備品です。
さすがにこれは個人で買う部員はいませんね。

的紙は穴が開いて音がしなくなったら貼替えます。
的貼りといいまして弓道部員の大事な大事な仕事です。
どこの弓道部にも的貼りの上手な人がいて尊敬の対象になっています。

一般に弓道の的といって想像するのはこの模様
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これは「霞的(かすみまと)」と言います。

大学の試合ではこういう的も使います。
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これは「星的(ほしまと)」と呼びます。


次回は、矢筒など個人で買うその他の道具を紹介します。