2010年5月27日木曜日

上達する人の共通点

ヨコヤマです。
ずっと部活を見てきて、上達する人にいくつかの共通点があると思うようになりました。
特に顕著だと思われるものを三つ挙げます。

1 道具を大切にする人、道具の知識習得に熱心な人
2 矢取や安土整備などの仕事に真面目な人
3 応援や的中時の掛け声に積極的な人

一応、僕の中では三つとも裏づけとなる理屈があり、単に感覚や印象だけの話ではありません。

1
道具を大切にするというのは当たり前の話。

弓道というのは人の力で的に中てるのではないですよね。
弓が弦を弾き矢を飛ばす。その力を100%引き出してやることが射手の努め。
道具が主役で人は脇役なのです。

ボロの仕掛けや握り革に無頓着、弓拭きを使わない、下ガケの汚れているなどで善中者を見たことはない。
 見る人が見れば、弦の張り方一つで射手のレベルは知れるものといいます。

余談ですが、以前イチローの記者会見をTVで見ていた際
「野球を志す少年に上達のために一言伝えるとすれば」という質問に対して「道具を大切にして下さい」と答えるのを聞き、深く共感した記憶がある。
それ以来、イチローに対して(ファン心理以上の)尊敬の念を抱くようになりました。

2
これは練習に対する姿勢の問題。
弓に対して真摯であるならば、矢取や安土整備や的貼りに一所懸命にならないはずがない。

矢取に行く間も惜しんで的前に立つというのならまだ見所はあるんだろうが、たいがいそういう人は他の人が矢取をしている時にどっかでお喋りしてるよね。

たとえば矢取が遅い人。別に全力で走れとは言わない(危ないしね)。
だけど鼻歌まじりにのんびり歩いて帰ってくるのはどうかと思う。
遅いということは自分自身の練習時間も削られるし、何よりも矢が返ってこないことには他のみんなが迷惑する。

記録、看的、安土整備、的貼・・・ぜんぶ同じこと。
自分だけのことを考えず「全員のために」という意識がある人のほうが上手くなる。

3
たとえば的中時の掛け声 (うちの部では伝統的に「しゃ(射)」と短く発音する)
これはタイミングよく発声するためには、射場に気を配り他人の射を見ている必要がある。
人の射(特に中る人の射)を注意して見取る者が上達が早いのはこれも当然の話です。

応援も同じこと。
集中力というのは、一点だけを見ることじゃないんです。
自分だけの世界に入り込んで周りが目に入らないというのはまだ未熟なんですよ。
本当に集中していると余裕が生じて全体が見えてくるものです。


上に書いたようなこと、今の自分にあてはめて「ああ、俺ってダメだ」と落ち込む必要はないです。
人間は変わることができます。本気で望むなら。
自分が未熟だと気づける人は、気づいてない人よりも有利な位置に立っているのです。
臆面もなく偉そうなことを書いてしまいました。お互い頑張りましょう。

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